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October 20, 2011

笑われるから服着たら?

一応「笑う門には福来る」のつもりですが。

もうしばらくこのブログではライブのことを書いていないが、ライブに行っていないわけではない。
確かに、2~3年前あまりライブに行かなかった時期があるのだが、昨年から今年にかけては月1回以上の割合でライブに行っている。
にもかかわらず、このネタ切れ状態のブログにそれを書かないのは、そのほぼ全てが青山陽一の出演するライブだからだ。
私にとっては四半世紀近くにわたって追いかけているアーティストだが、一般的には超マイナーなので、そのライブについて書いたところで、興味のある人もおらんやろう、今までにライブについて書いた文章にリアクションがあったのもたった1回だけだし、と思っていちいちライブについて書くのは止めにしたのだ。

しかし、今回は、ちょっと腑に落ちないことがあったので、久しぶりに書いてみる。

先日、またしても青山陽一のライブに行った。
その日は、ライブ会場で、10月19日に青山陽一が5年ぶりに発表するフルアルバム「Blues For Tomato」を先行発売するというので、万難を排して会場に足を運んだのだった。

ライブ会場ではアルバムの他に、終演後に次回ライブのチケットも販売するとアナウンスされていた。
で、ライブ終演後、次回ライブのチケットを買おうとしたら、購入者の列の前方に友人がいたので、「俺の分も一緒に買っといて」と頼んで、会場を後にした。

さて、会場の外で友人と落ち合い、いつものように飲みに行ったのだが、友人が「いま理解し難い奴がいた」と言うのである。

さっき、チケットを買うために並んでいた時、後ろにいた女が「アルバムは買ってもどうせ聴かないから、その2500円でライブのチケットを買う方が良い」と言っていた、と言うのだ。

確かに理解し難い。

「アルバムよりライブの方が好き」なら理解できるし、この人物の発言も基本的な主旨はそういうことなのだと思う。
家でCDを聴くよりも、ライブの臨場感の方が好きだ、例えアクシデントやミスがあっても、そういう生々しさの方がより好きだ、という人はいるだろう。
いや、むしろ、そうでなければわざわざライブに足を運ばないだろう。
ライブには、その場でなければ生まれない、その場にいなくては感じられないグルーブ感、空気が確かにある。
しかし、アルバムにはアーティストが計算を尽して作り込んだ良さがある。
それはライブとは別の良さで、しかも、何度でも繰り返し聴くことが出来る。
何と幸福なことか。

それが「アルバムはどうせ聴かない」である。

こんなマイナーなアーティストのライブにわざわざ足を運ぶような人物なら、それもアルバム先行発売の日にやって来るのなら、青山陽一のファンだと思うのだが、ファンなのにアルバムは聴かないというのが信じられない。

私の場合だと、このライブの直後に出張があったので、MP3プレーヤーにこのアルバムのデータを入れて、出張の行き帰りの乗り物の中や宿泊先などで、このアルバムばかりをひたすら聴いていたのだが。

好きなアーティストがたくさんいて、毎日のようにライブに行くから、アルバムを聴いている暇もないし、それを買う金も惜しい、ライブ代にしたい、ということだろうか。

それだって、アルバムを聴かないということはないけどな、私なら。

とにかく腑に落ちないので、ちょっと書いてみた。

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October 10, 2011

児玉でしょうか、いいえ誰でも

児玉清以外のものまねもできるんです。

完全に時機を逸してしまいましたな、このダジャレは。

アマゾンでDVDを物色していたら、こういうものを見つけたので購入して鑑賞した。

「日本統治下の台湾「南進台湾」―日治時代の記録映画―」

2003年に国立台湾歴史博物館で発見された日本統治時代に製作された記録映画のフィルムを修復し、DVD化したもので、「南進台湾」「台南州 国民道場」「台湾勤行報国青年隊」「幸福の農民」の4作品が収録されている。
国立台湾歴史博物館が2008年に台湾で発行したもので、原題は「片格転動間的台湾顕影 Colonial Japanese Documentaries on Taiwan」。
私が購入したものは2010年12月発行の第4版で、簡単な日本語の解説が同封され、日本語の帯も付いているが、直輸入盤で、付録のブックレットは中国語で書かれ、特典映像の「フィルム修復作業」の音声は中国語のみになっている。
ただし、もちろん本編は日本語で、中国語か英語の字幕を選択できるようになっている。

「南進台湾」は昭和14年製作の≪国策記録映画≫で上映時間64分41秒。
台湾を北から南に向かって西海岸側、東海岸側と順番に紹介するという内容になっている。

まず台湾原住民の踊る姿を映し出し、「これは皆さんが想像されている台湾の姿でしょう。今は……」というナレーションから、日本がいかに台湾を近代化したか、台湾が、エネルギー資源、バナナなどの果実、砂糖、米といった重要産物を日本が“自給”するためにいかに貴重な土地か、そして今後進めていく南進の拠点としていかに重要かを描き出していく。

私が『植鉄の旅』で紹介したような都市や施設が次々と現われて、非常に興味深い。

個人的に最も興味がある対象は神社だが、映像に登場したのは台湾神社、建功神社、開山神社、彰化神社で、残念ながら狛犬は映し出されることはなかった。台湾神社なんかは、あと少し引きで撮ってくれれば狛犬が映るのに、という微妙なアングルで、「なんでそのアングルだよ」と思わず画面にツッコミを入れてしまった。
しかし、台南で取り上げるのが鄭成功を祀る開山神社だけで、北白川宮能久親王殿下をお祀りする台南神社をスルーするとは、なんと不敬な(笑)

「台南州 国民道場」「台湾勤行報国青年隊」の2本はともに10分少々の短編で、それぞれタイトルの団体の活動を紹介している。
製作年は不明。
前者は、DVDに同封された日本語の解説によると「皇民化運動の最後の頃の映像」ということで、台湾本島人(最後に卒業証書を受け取る人物の姓は“張”であった)を一人前の帝国臣民へとするために教育を施す姿を映したものということになろうか。台湾映画協会の製作。
後者は、台湾総督府製作の台中の勤行報国青年隊の活動を映したものだが、要するに、一定期間台湾の青年に奉仕活動を行わせる仕組みのようだ。
どちらも、いわば擬似軍隊で、教練の姿などの映像は、私のような団体行動が嫌いな人間には息が詰まる。と言うか、気持ち悪い。

「幸福の農民」は台湾教育会の製作で、28分7秒の無声映画。
『植鉄の旅』でも紹介した嘉南大圳の恩恵で台湾の農民が幸福になるというストーリーに立った作品になっている。
内容は、直順庄と後善庄の対比という形になっているが、これはおそらく架空の村だろう。
総督府の指導に“直ぐ順った村”(=直順庄)と、後になってから利点に気付いた村(=後善庄)というもじりと思われる。
つまり、直順庄では嘉南大圳を積極的に利用して農業の改善に成功したが、後善庄は頑迷固陋で今まで通りのやり方に固執したため改善に遅れを生じた、しかし教育を受けた先進的な人物が現われて改善に成功した、という内容なのである。

ちょっと興味深く感じたのは、その映画の描写に従うなら、総督府はダムと貯水池を造り、水路の主幹線は通したが、個々の村にその水を引くかどうかは村人の判断に任されていた、ということになることだ。
水路建設は、意外にも、強制ではないのだな。
もっとも、個別の水路は自分たちで作れ、という総督府の経費削減策なのかもしれないが。

水路の維持管理の注意点(水路の土手を耕すな、とか)も描かれているので、これは台湾本島人に対しての啓蒙のための映画なのだろう。

これらの映像を見ると、日本は台湾を著しく近代化したが、そのスタンスは、皮肉をこめて言えば≪善意の征服者≫であった、という思いを強くする。

人によって評価は様々だろうが、日本人として一度は目を通しておくべき映像であろう。
まだ手に入るので、購入をお薦めする。

国立台湾歴史博物館で発見されたフィルムはまだ数多くあるようだし、このDVDがよく売れれば、それらもDVD化される可能性も高くなる。

そうなるように、ぜひ買え。

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