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November 08, 2007

家庭円盤

これからまだ1万光年も移動しなきゃいけないんだからさ、こんな狭い円盤の中で兄弟ゲンカするなよ。

狛犬仲間の皆さんも地方記事なので気づかなかったかもしれないが、「毎日.jp」に、こんな記事があった。

狛犬盗み、家庭円満を願う
 【岩手】魔よけの効があるとされる狛犬(こまいぬ)が多賀神社(盛岡市永井24地割)から盗まれた事件で、窃盗容疑で逮捕された同市中太田、農業、宮野睦則容疑者(48)が「一人で手を合わせて拝むために盗んだ」などと供述していることが、2日分かった。
 盛岡東署の調べでは、宮野容疑者は9月中旬ごろ、所有する軽ワゴン車で同神社境内に入り込み、狛犬1組2体(時価計100万円相当)を運び出して自宅の庭先に置いた。家庭内のトラブルがあるといい、家庭円満成就などを願い、拝んでいたという。狛犬は1日、神社に返された。
 また宮野容疑者の自宅から地蔵2体が押収された。多賀神社から5キロ離れた長善寺(同市上飯岡)では9月中旬、墓地の地蔵11体が盗まれる事件があった。同署は関連を調べている。【狩野智彦】
 2007年11月3日

狛犬愛好家の端くれとして、容疑者には怒りを感じるが、まあ、売り飛ばすためではなかっただけ、許せる。

それより。

資本主義社会だから、なんにでも値段はつけられる。

というよりも、値段は万能の尺度である。

物の価値は、人によって異なる。

何かを愛好している人にとっては価値のあるものでも、そうでない人にはその価値がわからない。
しかし、その何かに値段をつければアラ不思議、そうでない人にも、価値が伝わる。

大掃除の時に押入れの奥から出てきた昔の雑誌の別冊付録のマンガ本など、世のオバチャンにとってはゴミにしか見えないだろうが、それが専門の古書店では数万円で売られていると知れば、その価値が伝わるだろう。

しかも、各国の通貨に換算してやれば、国を越えてその価値を伝えることができる。

素晴らしい。

だから、「狛犬1組2体(時価計100万円相当)」と記事に書くのも、まあ悪いことではないだろうさ。

しかしながら、価値が伝わることと、価値を理解することは、次元の違うことだ。

私たちは(ここは複数形で書いておく)狛犬が100万円するから好きなわけじゃない。

その一方で、1000万円のダイヤの指輪より100万円の狛犬の方が、自分にとっては価値があると思ってもいる。

また、100万円出して狛犬を買いたいと思っている狛犬愛好家もいないはずだ。
あれはあるべき場所にあるから良いのである。

だから、狛犬愛好家にとっては、「狛犬1組2体(時価計100万円相当)」は不要な情報なのである。

でも、狛犬に愛のない人には、違う。

昔わが息子が遊んでいたオモチャが、出すところに出せば10万円にはなる、と聞いたら、オバチャンはゴミ箱に放り込むのをやめて、売っぱらうだろう。

そう、値段は、わかりにくいものの価値を、誰にでもわかるようにする魔法の尺度だが、それが必要なのは、それを売買したい人だけなのだ。

結局、この記事はつまるところ、「神社の狛犬を盗んだら、うまくすれば100万円で売れますよ」というメッセージを盗人たちに知らせているに過ぎない。

人間は下世話なものだから、何かが盗まれたら、「で、それはナンボのもんやねん?」と考えてしまうものだが、マスメディアはそれにいちいち付き合わなくてもいいんじゃないか。

せめて文化財くらい、そういうのはやめにしてもらいたい。

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November 06, 2007

ラッセル○かい?

久しぶりに映画を観る。

「バイオハザードⅢ」

まあ、ⅠもⅡも観たので、毒をくらわば皿までも、だ。
ミラを観るのが目的だと思えば。

Ⅱのラストから5年後。
人間をアンデッド化するTウィルスは世界中に感染を広げ、わずかに残された人間はアンデッドから逃れるため、大都市を避けて、移動しながら暮らしている。
そんな中、アリス(ミラ)はアラスカに生存者がいるというメモを手に入れる。
Ⅱで仲間となったが、その後別行動をとっていたカルロスが参加しているクレアのグループと合流したアリスは、アラスカには感染がないという情報に希望を託して、アラスカに向かうことにする。
そのために必要な燃料を手に入れるため、危険を冒してラスベガスに向かうが、そこに待ち受けていたのは、≪アリス計画≫の主謀者・アイザックス博士だった。

という話ですが。

前作よりも進化しパワーを増しているはずのアリスが、冒頭でいきなり人間に捕まっちゃいかんでしょう。
アクションのスピード感とか、戦いの痛快感とか、どうも、そういうのに欠ける。

それと、Ⅱのラストで示唆されてはいたけれど、超能力まで身につけたら、別の映画になっちゃうじゃん。
あくまで身体的なアクションが観たいんだけどな。
まあ、ほとんど使うことはない(使うと一気に消耗するから)ので、ギリ許せるけど。

ただ、弾薬の補充が難しくなった世界、ということなのか、主に大型ナイフの二刀流で闘うのは悪くない。
ま、その点は「ハイランダー」のラッセル・マルケイですな。

うへぇ、これじゃ「マッドマックス2」じゃん、とか、「鳥」ですかこれは、というシーンがてんこ盛りで、観ている時には、ちょっとどうなのか、と思ったが、帰宅後、パンフレットのプロダクション・ノートを読むと、意図的にそうしていることが書かれていて、それならばと納得した。
大衆文化の伝承ってことで。

「砂漠の風景の中を武装したトラックが疾走してゆく姿が、いかにカッコいいかを知らない人たちが世の中にはたくさんいるんだ」

という、脚本のポール・W・S・アンダーソンの言葉を読んで、そうか、40過ぎてこんな映画を観てるオレの方が間違っているんだな、と何となく思ってしまった。
そうだよ、16とか17の若者が「マッドマックス2」なんか観てるわけないよな、今時。

物語は一応これで完結したのだろう。
あのラストからさらに続編を作るわけにはいかないだろうから。

だったら、アラスカに向かった連中のその後ぐらいは、少し何か示唆して欲しかったな。
オチがつかないとすっきりしない。

すっきりしないと言えば、「日本公開版イメージソング」とか言って倖田來未の歌がエンドロールに流れるのは、どうもなぁ。
そういうのは日本語吹替版限定とかでやってくれんかな。
せっかく字幕版で観てるのに。

あ、日本語吹替版はないのか、この映画は。

じゃあ、やめてくれ。
映画の余韻ぶち壊しだ。

余韻が残るほどの映画かは別にして(苦笑)

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