意味なし。
先日までは、月曜日のたびに雨だったので家でDVDを観ていたが、今日は、あまりの好天で暑かったので、家でDVDを観たのであった。
「プレスリーVSミイラ男」
劇場公開している時に、観に行こうと思いながら観損ねた映画である。
老人ホームを舞台に、エルヴィス・プレスリーとジョン・F・ケネディが、甦ったエジプトのミイラと戦う。
という映画だと聞けば、コメディだと思うでしょう。
しかも、JFKは黒人だし。
だが、なんというか、心打たれる映画なのである、これが意外に。
主人公のエルヴィスは、本人(映画の中の)の説明によれば、ある時すべてがイヤになって、セバスチャン・ハフというエルヴィスのモノマネを売り物にした歌手と入替わったのだという。そしてそのままハフとして生きてきたが、20年前にモノマネ(エルヴィスのモノマネをするハフのモノマネを本物のエルヴィスがしている、というわけですね)の公演中にステージから転落して、その後、老人ホーム暮らしになった。
もちろん、そんな話は誰も信じない。
映画を観ている私も、それを信じて良いのか、よくわからない。
何しろ、主人公を本当にエルヴィスだと信じてくれるのは、JFKだけなのだ。
そのJFKは、黒人なのに、自分は狙撃を受けながら、辛くも生きのびたケネディだと、言い張っている老人。
吹っ飛んだ脳みその代わりに、砂袋が詰めてあるって、マジですか(笑)
おまけに、エルヴィスから、「ケネディは白人だぞ」と言われると、「全身を染めたんだ」と、マイケル・ジャクソンも真っ白、じゃない、真っ青なこと言うのである。
だから、妄想にとりつかれた老人の物語として観るべきなのかと、寸時迷う。
だが、それはどうでも良いことなのである。
これは、老人が人生を取り戻すための冒険を描いた物語なのである。
この老人ホームには、夜な夜なミイラ男が老人たちの魂を食いにやって来る、ということに気づいたエルヴィスとJFKは、真相を調査し、そのミイラ男と戦うことを決意する。
その過程で、ほとんど寝たきりだったエルヴィスは、歩行器を使いながらではあるが、ベッドを離れ、歩き回るようになる。
そして、看護婦に「オレを赤ん坊扱いするな、オレのペニスのことは自分で何とかする!」と叫ぶようになるのである。
「オレのペニスのこと」というのは、実はペニスがガンに侵されているんですね、このエルヴィスは。
しかも、どうせもう先の長くない老人だからと、告知すらされないことに気づいてしまう。
そのペニスに、看護婦に薬を塗ってもらうのだが、そのことに、いたく屈辱感を持っていたのですな。
だから、誇りを取り戻したエルヴィスは、こう叫ばずにはいられなかったのだ。
≪ペニス=男の尊厳≫という図式は、ちょっとどうかと思わないでもないが。
なんにせよ、老人はもはや社会の役に立たない無力な厄介者ではなく、尊厳を持った存在である、と若い者に訴えると同時に、自分の居場所は自分で作り出すのだという誇りを持てと、老いた者を励ましている映画だと言える。
エルヴィス役はブルース・キャンベル。
出演作では、「XYZマーダーズ」を東京国際映画祭の時に観たが、20年以上前のことなので、覚えていない。
「ファーゴ」や「ダークマン」にも出ているというが、印象がない。
DVDに収録されたメイキングによると、かなり特殊メイクをしているようだが、映像を観る限り、そんな感じを受けない。
監督はドン・コスカレリ。
「ファンタズム」シリーズで有名な人だが、それは観ていない。
ただ、「ミラクルマスター 七つの大冒険」って、この人の監督作品なんですな。
高校の時に劇場で観たが、監督の名前までは覚えていなかった。
JFKを演じたオジー・デイヴィスは何かで観たような気がするが、ざっくりと検索した限りでは出演作の中に、観たものはなかった。
おかしいなぁ。
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