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August 06, 2006

ハイリハイリフレ裴李崗

マニアックですいません。裴李崗(はいりこう)文化っていうのがあるんです。
しかも、ネタが昔の丸大ハンバーグのCMソングなどという古いものですみません。

さて、卒論のために墓葬の頭位方向の研究についての論文を集めていたところ、それを太陽の日昇点・日没点と結びつけたものがあった。
というか、卒論を読み直していて、そんなことに言及していたことを思い出した。

これはつまり、こういうことだ。

例えば頭を西に向けて埋葬するのであれば、正確に西に向けて埋葬すればいいものを、実際の遺跡では真西からは少しずれたものが多い。
正確な東西南北を知ることはそれほど困難なことではないにもかかわらず、どうしてずれが生じるのか。
そこで調べた結果、そのずれの角度は、その土地の夏至から冬至までの日没点の移動の範囲内に納まっていることが分かった。
ということは、埋葬の際、その日の日没点を目印にして頭の向きを決めたのではないか。

これも元論文を読み返していないので、方向は東だったかもしれないが、論旨は同じことだ。
その日の太陽の向きに合わせたからばらつきが出た、というわけだ。

可能性はないとは言えないが、卒論では採用も検討もしなかった。
というのも、元論文は日本の遺跡を対象にした分析なのだが、広い中国では遺体の頭位方向を東西以外にしている遺跡はいくらでもあるからだ。

有名な仰韶文化より古いものとして知られる裴李崗文化の遺跡では南南西方向に向いているし、長江下流域に見られる青蓮崗文化の遺跡では北向きが多く見られる。

ただ、海に近い山東省方面に見られる大モン口文化(モンはさんずいに文)では東向きが多く見られるので、それに関しては海からの日の出をイメージしている可能性無しとはしない。

ちなみに仰韶文化に関しては、西向きが多いというのは、その筋では有名な話。

これ以上書くとどんどんマニアックになるので、卒論の中身をネタにするのはこの辺でやめておく。

この卒論だが、改めて見てみると、本文が400字詰め原稿用紙で56枚。
別冊にした注の4枚を入れても60枚と、非常に短い。
その代わり、やはり別冊にした図版がB4版16ページ、遺跡の分析データがやはりB4版で24ページある。

苦労したのは本文より図版とデータの方だ。

何しろ、締め切りに間に合いませんでしたからね。
締め切りの日に本文だけ先に学事部に提出して、翌日こっそり図版とデータをまとめた別冊を持って教授を訪ねたら怒られましたよ。
目次に「図版」と書いてあるのに、自分の手元に届いたものに図版がなかったから、学事部が紛失したのかと思って探させたんだぞ、と。
お怒りごもっとも、本当にすみませんでした。

しかし、図版、全部手書きですからね、隔世の感がありますよ。

遺跡一つ一つにつき、コンパスで円を描いて、発掘報告書に記載されている「遺体1=185°/遺体2=136°……」とかいうのを、分度器で測ってその円に描き加えていく。
遺体数が100以上の遺跡はいくつもあるので、本当にうんざりした。
まあ、ある程度を越えると数に重複が出てくるので、本当に200も300も線を引く必要はなくなるのだが。

今なら表計算ソフトに数値を入力していけば(それも退屈ではあるが)、グラフ化するのはいとも容易い。

本文だって、今はワープロソフトで入力するのだろうから、訂正は簡単だ。
本当に時間がなくなって切羽詰るまでは、書き損じたらそのページを丸々清書し直してましたからね、私。

私の卒論の提出期限は1988年12月。
その時、私の通った大学では、例外的にワープロ打ちの卒論も認める、というスタンスだった。
そのうえ、確か、原稿用紙のマス目に合わせて打ち出さないといけなかったはずだ。

父親に聞くと、本文については、今はむしろ手書き不可へとシフトしていっているらしい。

変われば変わるものだ。

だが、そういう話を聞くと、なんだか自分が書いた卒論が一層いとおしく感じるよ。

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